一重

中学時代の私は自分の一重瞼がコンプレックスだった。

生まれた時から平均より大きめの体重で生まれた私は、小学生の6年間の間で40cm身長が伸び、平均よりはとか言ってられないくらい身長が高くなった。

小学3年生の時に両親が家を建てたことを機に転校した。その学校は近くの川沿いにできたタワーマンションの影響を受け、一学年5クラス全校生徒は1000人を超えるマンモス校だった。そんなに生徒がいるのに私が一番大きかったし、珍しがられからかわれた。何でやねん!!

そこからずっと外見コンプレックスと比較癖が治らない。最悪だ!!

 

この癖がついたまま私は中学校に進学し、

他の友人と比較した時に、私は劣っていると感じ、その原因が一重瞼であると考えたらしい。

それからは、1000円以上する接着のりやテープを買って瞼に塗り、パンパンに腫らしたりして瞼を痛めつけ続けている。ネットに載っていた凧糸と輪ゴムを繋げる方法や、アメピンを瞼に刺し続ける方法も試してみた。

高校でも同じようにアイプチをする友人たちは、

アイプチをするためには保護者からの許可証が必要であったが、わざわざ家に持ち帰って保護者に記入してもらい、瞼を二重にしていた。ただ私は卑怯なので教師に注意されやすい声の大きな友人たちの影に隠れ、卒業するまで許可証を出さないままアイプチをし続けた。

ある友人は高校を卒業した途端に埋没手術をしていた。この間会った時には、今度目頭切開をすると言っていた。可愛くなってたくさん奢って貰うので、プラマイゼロらしい。

私は卒業してからも何となくアイプチをして瞼にシワをつける。

 

4日前にある男性グループのYouTubeに投稿された映像を見た。大喜利企画で『邪馬台国の女王・卑弥呼の特技は?』というお題に「男が寄ってきたら目を“一重”にして撃退する」「”一重”は男を寄せ付けない」と言っていた。

 

彼が生まれつき一重ではなく、面白くするためであったら、”一重”であることを劣っている理由にしていいと考えたのであろう。

発言した彼のことは7年前から知っており、彼らが出演する番組を視聴し、コンサートにも足を運び、一ファンとして応援していた。彼は非常に周囲の人間を大切にしていて、先輩には人懐っこく、後輩には面倒見の良い姿が見られ、周囲からの彼を慕う様子も多く見られた。多分彼は自分の発言によって炎上していることを知ったら、反省するだろうし、落ち込むだろう。

でも、自分の未経験なものにはとことん無知で無配慮だよね。

ちなみに、今は身長高い私が好きだよ〜!アイプチするのもメイクしやすいからだしね!